これまで何も気にせずに車を使っており、ユーザー車検にトライするとなって初めて車に注意をしっかり向けると「これで正常なのかな」「こんな音してたっけ」なんて思うことも多いのではないかと思います。ラジオを聴いたり音楽を聴きながら運転していると気付かない音でも、無音で乗るとよくわかるようになります。
普段と違う変な音が聞こえたら?
こんな音してたっけ?のパターンですね。
キーキー音
大概がブレーキです。ブレーキを踏んだら「キーーーーーー」と音がする。これはブレーキパッドの摩耗のサインです。特に軽自動車はブレーキパッドが減ってくると音で知らせるような構造をしている車が多いです。
この音が聞こえたらすぐに整備工場へ行きましょう。そのまま放っておくと、今度はブレーキディスクという部品にダメージを与えてしまい、1万円で済む修理代が数万円にまで上がってしまいますので、ブレーキだけは本当に早め早めにメンテナンスしましょう。
回転数と連動している?
エンジンをかけた直後に「キュルキュルキュルキュル」なんて音が聴こえる、エアコンをかけたらその音が聴こえる。その際はニュートラルに入れてアクセルを軽く吹かしてみて、その音がエンジンの回転数と連動するかどうかを確認して下さい。
この際、オートマの場合はサイドブレーキを引いた状態で左足でブレーキを踏みながら行うのがベターです。マニュアル車はクラッチを切ってサイドを引いてアクセルを軽く吹かす。突然発進すると非常に危険ですから注意して行うようにして下さい。
連動している場合は「エンジンにひっついて一緒に回っている部品」に何かが起こっている可能性があります。
ベルトが伸びてきて張りが弱くなってる、この場合は安く済むのではないかと思いますが、回転している部分のベアリングの摩耗などだと少々お金が掛かります。しかし放置していると、その回転体が千切れて飛んでいくことになってしまいますので、早めに整備工場へ行ってみてもらって下さい。
速度と連動している?
何かの異音が回転数と連動でなく速度と連動している場合、「ゴーーーーー」なんて音が速度の増加と共に音も大きくなる。こういったケースはタイヤ周りのトラブルである可能性が高いです。
これもタイヤが外れたり、何か思わぬ事故に繋がる恐れがありますから、出来るだけ早急に整備工場へ行きましょう。
普段と違う臭いがしたら?
以前は気にならなかったが、なんか匂う。焦げ臭い匂いや何か薬品ぽい匂い、原因によって様々な匂いがトラブルの前兆を知らせてくれる事があります。
オイルが燃える臭い
オイル漏れがマフラー(正確にはエキマニ)の上部で発生して、その垂れたオイルがマフラーにかかると「ジュー」っと焦げると言いますか、オイルが焼けて臭いが発生します。
程度にもよりますが、あまり大量に漏れると火災の危険もゼロではありません。
それ以外の原因であったとしても、燃える臭いや焦げる臭いはやはり危険な感じがしますよね?ですからそういった場合も早めに整備工場へ向かうようにしましょう。
冷却水の臭い
これは一度臭いを嗅いだら忘れない臭いなのですが、何か変な臭いがするけど嗅いだ事がない臭い。この場合はボンネットを開けてちょっと見てみましょう。
冷却水は、よく使われるのが緑色と赤色です。これらが漏れてそこが乾くと、何か白っぽい粉っぽい跡が残ります。その痕跡があれば要注意です。
危険かどうか、自分で判断できない場合は整備工場へ。
エアコンの効きが悪い気がしたら?
エアコンはなくても車検は通りますが、最近の夏の暑さだとエアコン効かない車を運転するなんて自殺行為ですよね。簡単なチェック方法を記載しようと思います。
風の量が変わらない場合
風量のダイヤルやスイッチを操作しても風量が全く変わらない場合、これは風を送るモーターの故障やレジスターという部品の故障が考えられます。
風はしっかり出るが冷えない
一番多いのがこのパターンですね。ガスが抜けてきている症状です。よく聞くのが「エアコンガス補充」ですが、これは対症療法ですのでまた必ず抜けます。
長く乗るつもりの車であれば、修理代は結構掛かってしまいますが一度きっちり修理した方が、毎年ガスチャージにお金を掛けるよりは安くつきますよ。
お店は商売ですから「とりあえず補充しておきましょう」と言うケースが多いですが、これは何度も何度も繰り返しガスチャージで儲かりますのでお店にとってもおいしい案件なわけですから。
おわりに
これまで気にもしなかった「車の状態チェック」ですが、やってみるといろいろ気になってしまったのではないですか?何も知らずに修理に出して言われるがままにお金を払うのも良いですが、自分でどこがどう悪いのか、何がおかしいのかを気にして考えて、修理に出す方が払うお金に対しても納得ができるのではないでしょうか。
とにかく、できるだけ出費を抑えて車を維持しようと思う際の最善策は「早め早めの修理」です。これが最終的に一番コストを抑えることが出来ますので、普段から変な音や変な臭いに対してちょっとだけで良いので注意を払うようにしましょう。