軽自動車でも普通乗用車でも、車検を受ける際に事前に調整しておいた方が良い部分があります。その調整をしてくれるのが「テスター屋」「予備車検場」などと呼ばれる施設です。
テスター屋で何を調整するの?
基本的な調整箇所は以下の2つです。
ライト調整
ヘッドライトの向きを調整します。
ヘッドライトの向きとは?
車のヘッドライトには法律で定めらた角度があります。右側は(日本は左側通行だから)対向車にとって眩しすぎない角度、左側は歩行者の存在に早く気付けるように少々高めに設定されていますので、その範囲内に調整します。
そんなに頻繁に角度が狂うの?
新車から、もしくは前回の車検で合格してから一度もヘッドライト周りをぶつけたりしていない、タイヤやホイールの交換をしていない場合などは調整しなくても通る可能性は高いですが、もし本番の車検の検査で落ちた場合、調整してから再検査を受ける必要があります。時間的に余裕があれば問題ありませんが、慣れてない方だと車検に不合格になった時点で緊張してしまったりと余計なストレスが掛かります。
重すぎる荷物は下ろしておく
トランク部分に重い荷物を載せたままだと、車が若干ですが「ウイリー状態」になっています。これはヘッドライトが高い位置を照らすことになりますので、このままで調整してしまうと荷物を下ろしたときにヘッドライトが下を向きすぎることになるので夜間の走行が危険な状態になりますから、車検前には重い荷物は下ろしてから車検に向かいましょう。
費用もそんなに高くありませんから、確実に一発合格をするためにはこのライトと、次に説明するトーインは車検前に必ず調整しておくようにしましょう。
トーイン調整
次はトーイン調整についてです。
トーインとは?
左右の前輪の向き、左右の角度のことを言います。トーとは英語の”Toe”で足の爪先のことですね。この爪先が左右揃ってまっすぐでなければ車はまっすぐ走りませんので調整する必要があります。
そんなに頻繁に狂うの?
これはヘッドライトと違い、タイヤの摩耗度によって数値が変わってきます。ですから、ツルツルのタイヤの状態でトーインを合わせて車検に合格、その後タイヤを新品に交換すると結構大きく数値が変わる場合がありますので、タイヤ交換は出来るだけ早め(スリップサインが出たら)にする方が結局は安上がりになったりします。
狂ったまま走るとタイヤが減る
これは余談ですが、このトーインが狂った状態で車を使用し続けると、まっすぐな方向ではなく捻り方向でタイヤが転がり続けることになるので、タイヤの消耗がかなり早くなります。ですから、あまりギリギリまでタイヤを使うのはやめた方が良いです。
テスター屋で伝えること
相手はプロですから、こちらが初めてであっても緊張しなくて大丈夫ですよ。
何をして欲しいのかを伝えた後は基本的に指示通りでOK
テスター屋に着くと敷地内の床にまっすぐ線が引かれてあると思います。その線に対して真っ直ぐの状態でテスター屋に入る必要があります。
おおまかに線の上に乗るようにゆっくり入っていくと、テスター屋の方が「もうちょっと右に切って」「ちょっと左」などとハンドルをどっちに切って進むと車が真っ直ぐになるか指示してくれます。その指示を聞きながらゆっくり車を進めます。
真っ直ぐになるとOKサインが出されると思いますので、窓を開けて
ライトとトーインの調整をお願いします。
と伝えれば、あとはテスター屋の指示通りに操作すればOKです。
ライト調整のためにはボンネットのロックを外す
ボンネットを開けるノブを引っ張ってロックを解除、ボンネットを開けてもらいます。あとはライトを点けて指示を待ちます。お店によって違いはあるかと思いますが「ロービームで」か「ハイビームで」と言われると思いますので、指示のあった方でヘッドライトを点灯してください。
トーイン調整は指示通りに
タイヤの向きを計測するために、計測器の上をゆっくり通過する必要があります。その際に気をつけなければいけないのは
ハンドルを切らずにまっすぐ通過する
これが一番大事です。計測器の上でハンドルを切ると角度が測れませんので必ずまっすぐ通過するように気を付けて下さい。
狂っていたら?
計測して狂っていた場合は調整する必要があります。その際はテスター屋の設備によって違いがありますので、テスター屋の指示に従って車を動かして下さい。下手に動くと事故の危険もありますので十分指示を聞いて、ゆっくりと車を動かすようにして下さい。
排ガスやスピードメーターも検査できる
その他車検の際にチェックされる項目のうち、排気ガスとスピードメーターの精度もテスター屋で事前にチェックすることが出来ます(スピードメーターの機械がないテスター屋もある)。
排気ガス検査
難しい話は置いといて、チェックするのはcoとhcという数値です。これが車検に適合するかどうかのチェックをします。
スピードメーター
これは「実際に走っている速度とメーターに表示されている速度は同じか」を調べます。タイヤの外径が変わっている(ノーマルより外径が大きなタイヤや小さなタイヤを着けている)場合はチェックした方が良いでしょう。通常、そういった改造はしないと思われますので、余程のことがない限りここで車検に落ちる事はありません。
もしテスター屋が無かったら?
一番確実なのはディーラー系の整備工場へ行くと全てチェックする機械を備えているはずですから「ユーザー車検を受けるのですが、ライトとトーインのチェック、調整をしてもらえますか?」とお願いすれば問題ないとは思います。
もし「うちで車検するならやるけど自分で行くならやらない」なんて事を言うお店だとしたら、そんなお店とは関わらない方が良いですから他を当たりましょう。
車検場とテスター屋情報
当サイトでは車検場の情報に合わせて近隣のテスター屋の情報も記載していますので、以下から利用される車検場を検索、そこで近くのテスター屋があるかどうかを確認して頂けますので是非ご利用下さい。